脂肪で飛べないピーターパン /「アビエイター」
あら、駄作。無駄に大作。
時の流れもスケールの大きさも華も感じさせない。
ケネス・アンガーのノンフィクション『ハリウッド・バビロン』を読んだほうがずっと、当時のハリウッド人種の狂気じみた豪奢と頽廃がうかがえてワクワクする。
飛行シーンも高揚感皆無だし。
スコセッシにはゴージャスな世界は向いてないなぁ。
デカプリオは裁判所の舌戦シーンなどで頑張っているものの、童顔と変声期以前っぽい声がやはり致命的で、脂肪がついて飛べなくなったピーターパンみたいになってきている。
ケイト・ブランシェットは品のいい芝居をする素敵な女優なんだけど、今回のキャサリン・ヘプバーン役ではオーバーアクト。
特別出演的なエロール・フリン役のジュード・ロウははまり役。
ウィレム・デフォーがチョイ役ですぐ消えてしまうのと、かつてはジョージ・クルーニー的立ち居地にいたはずのアレック・ボールドウィンが太っていたのにはびっくり(でも貫禄あるいい傍役俳優になっている)。
(2005 4/15)
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